野菜の旬や保存方法、下処理方法とは
皆さんが普段口にする野菜の正しい下処理の仕方をご存じでしょうか。また、正しい保存方法も紹介していきたいと思います♪
代表的な野菜の旬と栄養
春 『キャベツ』
キャベツは、年中出回っていますが、春に出回るものは「新キャベツ」や「春キャベツ」といわれ、人気です。冬のキャベツに比べて結球がふんわりとしていて、巻きがゆるく、内部までしっかりとした緑なのが特徴です。葉が柔らかく甘みがあります。
ビタミンCやビタミンKが豊富なほか、キャベツ特有のビタミンU(別名キャベジン)も多く含んでいます。熱に弱いので、生食で食べやすい春キャベツでこそ効果的にとることができます。また、ビタミンCは外側の葉と芯の近くの葉に多いので、芯まで残さず使い切りましょう。
春 『アスパラガス』
アスパラガスにはグリーンアスパラガスのほか、缶詰めなどでおなじみのホワイトアスパラガスがありますが、これは全く同じ品種です。ホワイトアスパラガスは発芽後すぐに盛り土をして、日光に当てずに地中で育てます。栄養価はグリーンアスパラガスにかないませんが、クリーミーな舌触りと独特の香りが楽しめます。
グリーンアスパラガスの栄養成分として見逃せないのがアスパラギン酸。他にも、β-カロテン、ビタミンK、葉酸などが含まれています。一方、ホワイトアスパラガスは日光に当たらないため、栄養価は低く、ビタミンCが少し含まれている程度となっています。
夏 『トマト』
食用としてトマトが本格的に市場に出回ったのは昭和に入ってからだそうです。生食用の大玉トマトが一般的でしたが、中玉トマト、ミニトマトなども登場。小さめで甘みの強いフルーツトマトなど、さまざまな品種が生まれ、今では食卓に欠かせない野菜になっています。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」と諺があるように、トマトには、β-カロテン、ビタミンCなどの栄養が含まれています。特に注目なのが、トマトの赤い色を作り出すリコピンという色素。リコピンはカロテノイドの一種で、熱に強く油に溶けやすい性質があります。油と一緒に調理することで体内への吸収量がアップするので、炒め物などで効率よく栄養を摂るのがおすすめです。
夏 『きゅうり』
きゅうりは大別すると白いぼきゅうりと黒いぼきゅうりがあり、日本で栽培されているものの多くは白いぼきゅうりです。またブルーム(表皮につく細かい白い粉)のあるタイプとないタイプがあり、見栄えのよいブルームレスのきゅうりが主流ですが、最近では歯切れが良く、種子の粒が小さいブルームのあるタイプが、生食の他、漬物にも向き、その食味の良さから見直されてきています。
きゅうりは95%以上が水分で、栄養価よりも歯切れのよさやみずみずしさを味わう野菜といわれます。栄養素としてはβ-カロテンやビタミンKが含まれています。
秋 『しいたけ』
うま味たっぷりのしいたけは、料理の具としてだけではなく、だしとしても重宝されているきのこ。生しいたけは肉厚の食感が楽しめる天ぷらや炒め物などに、干ししいたけはだしやうま味がポイントの煮物や佃煮にと、料理に合わせて使い分けるのがおすすめです。
しいたけは、低カロリーで、ビタミンB1、ナイアシン、葉酸、食物繊維などを含みます。だしの素にもなるうま味は、アミノ酸の一種グルタミン酸によるものです。また、しいたけに含まれるエルゴステリンという物質は、日に当たることでビタミンDに変化。ビタミンDにはカルシウムの吸収を助けてくれる効果があるので、多めに購入した場合は天日干しにするのもいいでしょう。
秋 『さつまいも』
ほどよい甘みがあり、料理はもちろん、デザートにも幅広く利用できる人気の食材です。日本各地でいろいろな品種が作られており、紅あずまや金時いも、紅いもなどが流通しています。中身まで赤紫色の秘密は、アントシアニンという色素で、ポリフェノールの一種です。さつまいもは切り口が変色しやすいので、切ったらすぐに水にさらすのが、色よく仕上げるポイントです。
さつまいもは、食物繊維の他、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、カリウムなどを含みます。特にビタミンCは、さつまいも1本でリンゴの4倍以上。さつまいものビタミンCは他の野菜に比べて熱に強いのもうれしいポイントです。ふかして食べるときには、電子レンジを利用すれば短時間の加熱で済むので、さらに効果的。皮の部分が特に栄養価が高いので、皮ごと利用するのがおすすめです。
冬 『カブ』
かぶの歴史は古く、「古事記」や「日本書紀」にも栽培などの記述があります。日本の各地で土地や気候にあった品種が生まれており、80品種以上が栽培されています。聖護院かぶや天王寺かぶはその代表格です。煮崩れしやすいので、調理時、煮すぎには注意しましょう。
かぶは、根はもちろん、葉にも豊富な栄養が含まれています。根の部分には、デンプンの消化を助けるジアスターゼや、たんぱく質の消化を助けるアミラーゼなどの消化酵素が。葉の部分にはβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄などの栄養素がたっぷり含まれています。煮物の印象が強い野菜ですが、かぶのアミラーゼやビタミンCは熱に弱いので、サラダや酢の物、漬物など生食で取り入れるのがおすすめです。栄養価が高い葉の部分は、軽く塩ゆでしたものを刻んで炒め物にしたり、お味噌汁の具にしたりするなどして、活用しましょう。
冬 『小松菜』
冬を代表する野菜としても知られていて、関東では正月の雑煮にも使われる季節を告げる野菜でもあります。栽培期間が短く、いろいろな環境に適応できるため一年を通して流通していますが、冬が旬の野菜でおいしい時期は12-2月にかけてです。12月に入り寒さや霜にさらされることによって葉肉が厚く柔らかくなり、あくが抜けて甘みが増していきます。
緑黄色野菜の中でも栄養価の高さは群を抜いています。カリウム、カルシウム、鉄、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKなどを含むほか、鉄分やカルシウムなどはほうれん草以上。特にカルシウムの量は牛乳並みで栄養面では大変優れた野菜です。
代表的な野菜の下処理
【葉物】
基本的に葉物には多くの虫などが生息している場合が多いです。レタスやキャベツなど何層にもなっているものには特に注意が必要です。
葉物の基本的な熱処理は、塩ゆでが適切といえます。葉物は熱を通すと鮮やかな緑になり、繊維がやわらかくなります。お浸しなどもこういった下処理が大切になってきます。
保存方法は、軟弱野菜なので収穫後、早めに使い切ることをお勧めします。冷凍などは味や見た目がわるくなり、新鮮なものと比べると大きな差が生まれます。
【根菜・イモ類】
根菜は基本的にでんぷん質なものが多いです。例えば、サツマイモ、ジャガイモなどです。また、灰汁も多く、一緒にゆでる時は一度、水か酢水につけてから茹でるのがオススメです。特に、ごぼうは酢水につけることによって黒くならず綺麗に仕上がります。
また、でんぷん質の多い野菜なのでしっかりと加熱しなければお腹を下す可能性があります。竹串などがすんなり通れば大体の根菜の火の通りがわかります。
根菜の保存方法は基本的に常温がおすすめです。ジャガイモなどは芽が生えてきてしまうので調理の時はしっかりと取ってあげるようにしましょう。また、冷凍も可能ではありますが、解凍後はスポンジのような食感になるものがほとんどであまりおすすめはできません。
【果菜】
『きゅうり』きゅうりの緑を綺麗に出す場合は、まな板に塩を振りその上にきゅうりを置き手のひらで転がして塩を擦りつけてから沸騰したお湯にさっとくぐらせて冷水にいれます。
『なす』切ったらすぐに水に付けます。こうすることによって変色を防ぎます。
『しし唐』しし唐などを上げたり、炒めたりそのまま調理する際は、必ず穴をあけます。加熱中に中の吸気が膨張して破裂する可能性があります。
『オクラ』オクラはさっと水洗いしてから塩をまぶして2~3本ずつ指でこすり、うぶ毛を取ります。また、頭の部分のヘタも包丁で取ります。
『ピーマン・パプリカ』半分に切って種の部分と白い部分もしっかりと取ります。
『トマト』トマトを湯向きする時は、先端に十字に切り込みをいれてから沸騰したお湯に数秒つけて冷水にいれます。
まとめ
BBQでも家庭でも知っていて損はない、野菜の下処理をご紹介いたしました。また、下処理以外にも旬や保存方法なども知っておくと役立つ知識です!特に旬は、その季節の食べ物は安くなり経済的にもお得になり、尚且つ旬なのでおいしいです!皆さんも、野菜をもっと深くしってBBQや家庭を充実させてくださいね♪