本来、燻製は、冷蔵庫がなかった時代の保存食でした。それが最近では、独特の風味と食欲をそそる香りと色味で人気が上がり、「自分でも作ってみたい!」と思う人が増えているそうです。香ばしい煙に包まれて、まろやかな味わいで楽しませてくれる燻製は大人気なのです。しかし、問題になってくることが、煙です…煙を気にせずに思う存分燻製ができるのは、BBQですよね!BBQこそ、燻製するのにぴったりのシチュエーションなのです。
燻製とは
燻製とは、もともと傷みやすい食材を保存しておくために考えられた調理法のことです。 燻煙には「殺菌効果」「防臭効果」があり、食材の保存性を高めることができます。また、燻製するためには脱水が必要であり、適度に乾燥された状態にすることで、より保存性が高められる仕組みとなっています。
本来、燻製は下記の5つの工程を経て作られます。
➀塩漬け
➁塩抜き(水洗い)
③脱水・乾燥
④燻製
⑤仕上げ乾燥
しかし、BBQで燻製を作って、自分たちで楽しむ場合は④だけでOKです!堅苦しいこと抜きで、燻製を作ってガンガン楽しんじゃいましょう!
燻製の種類について
燻製の種類は、温度や時間によって大きく3つの種類に分けられます。
➀熱燻法
80度以上の高温状態で食材に火を通しながら、10分~30分くらいの間に燻製を行う方法です。長期の保存には向かないので、作ったら早めに食べてしまいましょう。燻香・色ともに付きやすく、BBQで手軽に行える燻製法です。
➁温燻法
1~5時間くらいかけてじっくりと火入れをしながら、30~80度くらいの中温で食材を燻す方法です。最も一般的な燻製法で、販売されているような多くの燻製食品がこの方法で作られています。水分が適度に抜け、熱燻法と比べて保存性も上がります。
③冷燻法
数週間~数カ月かけて、15~30度の低温で食材を燻す方法です。生ハムのような食品を作る際の燻煙法です。燻煙を冷やしながら行う必要があるため、大がかりな設備が必要です。
スモークウッドとスモークチップの違い
燻煙材には、「スモークウッド」と「スモークチップ」の2種類があります。
スモークウッド
スモークウッドは、一般的に棒状の燻煙材です。スモークウッドに火を付けると、お線香のように安定して燃え続けて、約4時間ほど煙を出してくれます。熱源を使用しないので管理も楽です。
スモークチップ
スモークチップは、細かな木片になっています。ガスや炭などの熱源を使って、スモークチップを焦がして煙を出します。スモークウッドとは違って、温度管理が必要です。
スモークウッドの種類について
いろいろな種類のスモークウッドが市販されています。そのなかでも「サクラ」「リンゴ」などが、日本人のし好に合い人気です。
サクラ
豚肉や羊肉、魚によく合います。香りがやや強めなので、クセのある食材に向いています。
リンゴ
鶏肉や白身魚などの、クセのない食材に向いています。甘くマイルドで万人受けする香りが特徴です。
ナラ
魚介全般によく合います。色づきがよく、初心者でも扱いやすい燻煙材です。
クルミ
どんな種類の食材にも適しています。 色合いがよく、煙にクセがないので幅広い用途に使用できます。
ヒッコリー
肉や魚などの食材に、オールマイティに使えます。若干クセは強いのですが、欧米で人気の燻煙材です。
おすすめのスモークウッド
SOTO
定番のさくらやリンゴをはじめ、なら、ヒッコリー、黒糖ウイスキー、オークなど、バラエティー豊かに7種類を展開しています。1パックが3分割されていて、1カットで約1時間30分の燻製を行えます。ちょっとだけ使う時に便利なように、ミニパックもあります。
コールマン
「ハム工房シェモワ」オーナー湯本則夫さん監修のオリジナルブレンドです。肉用、魚用、汎用の3タイプがあります。燻製料理がつややかに仕上がるザラメ砂糖つきです。
ロゴス
熱源なしで連続4~5時間発煙するスモークウッドです。崩れずに扱いやすく、折ったりつなげたりすれば、煙の量や薫製時間の調節が簡単です。希少なメイプルのほか、肉類にあうサクラ、淡白な食材にあうリンゴなど全7種類のラインナップです。
まとめ
今回は、BBQ初心者に最適な燻製用のスモークウッドについて解説してきましたが、いかがでしたか?
煙や匂いの問題があるために、燻製を室内で作ることをためらってしまうかもしれません。しかし、BBQならば周囲の目を気にせずに燻製を楽しめますね。美味しいものが出来上がる瞬間を、開放的な屋外で仲間と待つひとときは最高ですよね。いつもの食材を一層味わい深いものに変身させるスモークウッド!いろいろな種類のスモークウッドで作った燻製をBBQに取り入れて、いつのもBBQをワンランクアップさせてみませんか!