1.日焼けによる様々な身体への影響
どうして日焼けするの?
日焼けが起こるメカニズムは次のようになっています。
1. 紫外線を浴びる
2. 皮膚が炎症を起こし赤くなる
3. 肌の表皮内でメラニン色素が生成され色素が沈着する
身体へのメリット・デメリット
日焼けといっても何もデメリットばかりではありません。まずは紫外線を浴びる事によって得られるメリットをご紹介します。
【メリット】
• 不眠解消
紫外線を浴びると交感神経が刺激され、脳内でセロトニンが自律神経に働き、体内時計が正常に戻るため不眠解消に効果があるといわれています。
• ストレス解消
セロトニンは精神的な安定をもたらす効果もあるため、ストレス解消に繋がりうつ病の改善にも効果的だそうです。
• 免疫機能向上
紫外線を浴びるとビタミンDが生成されます。このビタミンDが様々な効果を発揮してくれます。免疫機能向上もその一つで、紫外線が免疫細胞を活性化し、病原体に対する抵抗力を高めてくれます。逆に言うと、紫外線を全く浴びないと免疫力が低下するという事なんです。
• 骨が丈夫になる
人間の骨はカルシウムだけでは維持できません。カルシウムはビタミンDと結合する事で初めて骨形成に効果を発揮します。
• 血圧の低下
紫外線を浴びると血中の一酸化窒素量が増え血管が拡張します。すると血流がよくなることで、血圧が低下(安定)するのです。
• 血糖値の改善
紫外線はすい臓のインスリン分泌能力向上にも効果的と言われています。ご存知の通りインスリンは血糖値を下げる働きがあるため、血糖値が高めの人は適度に紫外線を浴びる事はとても良い事なんです。
• 見た目にも健康的
紫外線を浴びて日焼けをすると、見た目的にも引き締まりとても健康的に見えますよね。
いかがですか?日焼けにはこれだけのメリットもあるんです。それでは次に日焼けによるデメリットをご紹介します。
【デメリット】
• 肌の老朽化
日焼けという単語を聞いても特に危険な印象は受けませんが、実は日焼けとは肌がヤケドを負っている状態の事で、医学用語では『日光皮膚炎』と呼ばれています。
このヤケドの状態を繰り返す事で、将来肌にシミ・そばかす・シワ・たるみが起こり、大げさではなくひどい場合は皮膚がんになる可能性も高まります。
• 目の病気の原因にも
紫外線は肌だけではなく目にも影響を及ぼします。肌同様に目も炎症を起こし、異物感や充血・目の乾燥などの状態になります。また、強い紫外線を浴び続けることで白内障の原因にもなります。
• 免疫機能低下
適度な日光浴は免疫力を高める効果がありますが、過度に紫外線を浴びてしまうと、皮膚の免疫細胞が破壊されてしまい逆に免疫力が低下してしまいます。
• 紫外線アレルギーの発症
人間の体は紫外線を浴びるたびに体内で紫外線に対する抗体が作られており、日焼けを繰り返す事でその抗体がどんどん増えていき、一定量を超えると逆にアレルギー反応として出るようになります。そうなると肌が赤く腫れ上がる、湿疹が出る、激しい痒みが出るなどの症状が現れます。
• 毛髪へのダメージ
肌や目と同様に紫外線は毛髪にも影響を与えます。具体的には、変色に枝毛や切れ毛、フケ痒みにひどい場合は抜け毛や薄毛にまで発展する事もあります。
2.日焼け予防とアフターケア
日焼けによるメリット・デメリットを踏まえた上で、ここからは日焼けしないための予防法とアフターケアをご紹介いたします。
日焼け予防法
• しっかりと日焼け止めクリームを塗る
どうしても衣服ではカバーできない箇所には必ず日焼け止めを塗りましょう。また一度ではなく一日のうちに定期的に何度も塗り直す事が効果的です。
• 積極的に紫外線防止アイテムを使う
サングラスやアームカバー、帽子や日傘などの紫外線から身を守るアイテムを使用しましょう。また、BBQ時は必ずタープやテントを使用しましょう。
• 日なたに長時間いないよう心がける
日陰の紫外線量は日なたに比べ約半分ほどといわれていますので、BBQ時はタープやテントの中に入ったり、木陰に入るなど日なたに長時間いないよう心がけましょう。
• 日焼けしないような服装を身に着ける
長袖や長ズボン、襟まわりが開いていないものなど、なるべく肌を露出しない服装を身に着けましょう。夏場など暑い日に長袖の着用は難しいですが、そんな時は半袖にアームカバーをしたり、女性はUVカット加工がされたストッキングを着用するなど工夫して対策をしましょう。
日焼けした際の処置とアフターケア
• とにかく冷やす
先にもお伝えした通り、日焼けはヤケドと同じ状態の為とにかく冷やす事が重要になります。氷や流水を使い日焼けした箇所をまずは冷やしましょう。ここで注意する点として、患部を冷やす際に冷えピタなどの冷却シートは絶対に使わないでください。
発熱部分を冷やす効果のある冷却シートですが、ヤケド部分に貼ってしまうと、はがす際に皮膚ごとはがれてしまう恐れや、患部はなるべく外気に触れさせる方が治りも早いため、冷却シートで冷やす事はNGです。実際に商品の注意書きにも記載があるので、ご確認ください。
• 水分を多く摂る
日焼けは肌の水分が失われていると同時に体内の水分も失われているため、なるべく多くの水分を摂取し、体の内側からも水分補給をする事が大事になります。
• 肌の保水・保湿
患部を十分に冷やしたあとは、たっぷりの化粧水や乳液などを塗り、肌の保水と保湿処置をしましょう。BBQなどのあとはアウトドアでは、化粧水もクーラーボックスで冷やしておくとさらに効果的です。肌だけではなく目の方にも目薬などでケアをするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?必ずしも日焼け=危険ではないという事がお判りいただけたはずです。一日に15分~30分程度の日光浴はむしろ健康的な為、重要なのは過度に紫外線を浴びないという事です。そのためには、日焼け止めや服装などしっかりとした事前準備をする。
もし日焼けをしてしまった場合にはとにかく冷やし、しっかりと保水・保湿をする。これが鉄則となります。以上を心がけていれば、楽しくBBQなどのアウトドアシーンをエンジョイできるはずです。